AD/HDはAttention Deficit Hyperactivity Disorderの略で、
日本語では「注意欠陥多動性しょうがい」です。
AD/HDの原因はまだ不明ですが、注意力・衝動性・多動性を自分でコントロールできない脳神経学的な疾患と言われています。不適切な親のしつけや教師の指導が原因でAD/HDになることはありませんが、環境によってはAD/HDに似た症状が出たり、問題行動が悪化することはあります。
単調な作業を長時間できない・忘れっぽい・些細なミスをする・考えずに行動する・落ち着きがない、多弁で時間や物の管理ができないなどが主な特徴で、アメリカ精神医学会のDSMや世界保健機構のICDによる基準を参考に医師が診断します。
しかし「だれでも努力すればできそうなこと」ができないしょうがいなので、「なまけている、不まじめ」などと叱責されたり、軽蔑されたりすることが多く、本人は自信や希望を失い、自暴自棄になったり、うつ傾向になったりします。
AD/HDは、以前は子どもの疾患と考えられていましたが大人になってもAD/HDで苦しんでいる人はいます。「見えないしょうがい」であるために理解者が得られないとAD/HDを持つ子どもや大人、そして家族は孤立してしまい、悩みを抱えて苦しむのです。適切な薬物療法、心理療法のほか、教育的な介入によってAD/HDによる問題行動は軽減することが知られていますが、適切な対応がなされないケースでは深刻な問題を引き起こすことがあります。 |